ピラセタム

ピラセタムについて

神経伝達物質の機能向上により脳機能を高める薬です

• 記憶力や集中力を高める効果が期待できます
• 頭が良くなるといわれているスマートドラッグの一種です
• 海外で一般的に利用されている薬です

ピラセタムは有効成分であるピラセタムの作用により記憶力アップや集中力アップ、モチベーションアップが期待できるスマートドラッグです。服用することで脳内の酸素消費量を増加させて血流を向上させることで脳の働きを活性化させます。脳の機能を高める効果があることから、思考力の低下を伴う認知症にも効果があるとされています。そのため、なかなかやる気がでない方、集中力を高めたい方、物忘れを防止したい方に適した薬です。

ピラセタムの特徴

ピラセタムはもともと加齢によって脳の認知機能が低下する、いわゆるアルツハイマー病や自分の意志とは無関係な運動を起こす不随意運動の一つであるミオクローヌスの治療薬として利用されてきました。作用としては脳内血流の増加、脳内神経伝達物質の濃度上昇、脳を構成する神経細胞であるニューロンの活動を活性化させるなどの作用を持ち、人間の脳機能を高める効果があります。これらの作用から記憶力や注意力を向上させる顕著な効果が見出されて認知機能や記憶量を高める目的で利用されるようになりました。1980年代後半にはアメリカの学生の間では頭が良くなる薬として大きなブームとなり、テスト前の暗記や集中力を高めたいときに利用されてきました。

同商品はスマートドラッグとして最もポピュラーで普及しているといわれており、ある調査ではアメリカの大学生の7%、研究者の最大20%がピラセタムの使用経験があると報告もあります。この結果からも学生だけでなく、仕事で頭を使う社会人の方にも有用のため、幅広い層に使用されており、アメリカでのブームから20年以上たつ今でも人気の高い薬となっています。

ピラセタムはベルギーに本社を置くUCBファーマで製造・販売されています。同社は世界約40ヵ国に拠点を持つ世界的な製薬メーカーです。1970年代に認知改善薬としてピラセタムを販売後、広く利用され、現在ではUCBファーマにとって重要な製品の一つになっています。ピラセタム以外にも抗ヒスタミン薬や抗てんかんやくなどの神経系の薬を主軸地して製造・販売している製薬会社です。

アセチルコリンの機能を高めることで脳機能を向上させます

ピラセタムは脳内神経伝達物質のひとつであるアセチルコリンの機能を向上させる作用があるとされています。

アセチルコリンは数ある神経伝達物質の中で最も重要なものの一つで、一般的にはリラックスするための神経である副交感神経の神経伝達物質としての働きがよく知られています。その他にも運動神経や交感神経の神経伝達物質として幅広く利用されています。実際の作用としては、例えば副交感神経である迷走神経から分泌されたアセチルコリンを心臓にあるアセチルコリン受容体に結合すると、心臓の動きが抑制され脈拍が遅くなり、血圧が低下させることができます。また、運動神経と骨格筋の接合部にある受容体と結合すると骨格筋である横紋筋が興奮して収縮します。さらに記憶・集中・高等な思考を助ける役割も担っており、アセチルコリンの働きを上げることで、これらの機能を高めることが期待できます。

アセチルコリンはアルツハイマー型認知症と密接に関係しており、アルツハイマー病は神経細胞死やシナプス減少だけでなくアセチルコリン濃度低下によってもアルツハイマー型の認知症症状が発生します。実際、アルツハイマー型認知症の方が亡くなった後に脳を解剖して調べたところ、アセチルコリンの活性が低くなっていることが判明しています。そのため、アルツハイマー症の薬には脳の中でアセチルコリンを分解する酵素の働きを抑えることで脳内のアセチルコリン濃度を高める作用を持つコリンエステラーゼ阻害薬が用いられています。このようにアセチルコリンの作用を高めることが認知機能を向上させることにつながると考えられています。

海外で人気が高まっているスマートドラッグです

ピラセタムはスマートドラッグと呼ばれる薬です。スマートドラッグとは人間の脳の機能や能力を高めたり認知能力や記憶力を高める薬の総称で、集中力を高めたい、記憶力を良くしたいといった願いを叶えることが期待できます。実際に海外の学生や起業家などを中心に広がり、ドラッグストアで売られているサプリメントから処方薬までさまざまな種類があります。

スマートドラッグにはその作用に違いによりいくつかに分類されます。種類としてはシナプス終末からの神経伝達物質を促すことで神経伝達を正常化する神経伝達物質の「分泌調整系」、神経伝達物質であるアセチルコリンやセロトニンの前駆体を補充して神経伝達を正常化する「脳内伝達物質の前駆体」、神経伝達物質として作用することで神経伝達機構を正常化する「神経修飾物質」、脳の血管を拡張し、脳へ栄養分や酸素供給を向上させ脳の働きを活発にする「血管拡張系」、脳の血流を良くすることで脳へ栄養や酸素を届きやすくする「血液循環の改善系」、中枢神経に作用する成分で脳機能を活発化させる「集中力・スタミナ増強系」、成長ホルモンなどを補充して活動性や意欲低下を改善する「ホルモン系」などがあります。

ピラセタムはこれらの分類の内、神経伝達物質の分泌調整系に属しており、スマートドラックとして最も人気のある商品となっています。

ピラセタムの効果

効果・効能

脳機能を高めることで記憶力や集中力、認知能力、注意力を高めることが期待できます

ピラセタムを服用することで、記憶力アップや脳機能を向上させることができます。また、認知能力やコリン作動性ニューロンの活動を高めることにより視聴覚から得られる情報が鮮明化し、普段なら気付かないような細かいこともよく気付いたり集中力が増して思考がまとまりやすくなります。

特に意識せずに注意力が向上するため、仕事や学習がはかどるだけでなく、失読症の子供の学習支援や中高年者における認知機能改善、アルコール中毒治療など幅広く使用されています。さらに右脳と左脳をつなぐ脳線維束である納涼に作用して、大脳の左右両半球の疎通を促進して脳全体の可能性を高める効果もあります。

ピラセタムの服用方法

1回の用量

1錠（ピラセタムとして800mg）

1日の服用回数

3回

服用する間隔

8時間

用量用法を守りテスト前など効果が欲しい際に服用してください

1回に1錠を1日3回水かぬるま湯で服用してください。食事やアルコールの影響は報告されていないため服用のタイミングは特に決まっていませんが、服用忘れを防ぐためにも食事の後に飲むことが望ましいと考えられます。もし飲み忘れた場合は気づいた時点で1回分を服用します。ただし、次回の服用が迫っている場合には次回の服用分から飲むようにしてください。1度に大量に服用しても効果が高まることはありません。逆に副作用が強く出たり思わぬ症状が発症する可能性があるため、用量を超えての服用は避けてください。

年齢や効果を見ながら服用量を増減できますが、自己判断できない場合はかかりつけの医師に相談してください。

ピラセタムの有効成分について

脳内の神経伝達に作用して効果を発揮します

ピラセタムの作用機構の詳細はまだきちんと解明されていませんが、大脳の左右半球の情報移動を促進させ、学習や記憶、認知に関連するムスカリン性アセチルコリン受容体におけるアセチルコリンの機能を向上させていると考えられています。また、記憶や学習、神経細胞死などに深く関わりのあるNMDAグルタミン酸受容体に対しても作用するといわれています。さらに脳の神経伝達に広範囲に影響を及ぼしている可能性もあります。これらの作用により、記憶力、認知能力、集中力の向上を期待することができるとされています。

ピラセタムの副作用

主な副作用

下痢、嘔吐、食欲不振、眠気、肝機能障害など

これらの症状が見られた場合は服用を中止し、かかりつけの医師に相談してください。

稀な副作用

痙攣発作、白内障など

これらの症状が見られた場合はすみやかに医師の診断を受けてください。

ピラセタムの注意事項

慎重投与

• 腎障害のある方
• 肝障害のある方
• 出血傾向のある方
• 薬物過敏症の方
• 高齢者の方

服用してはいけない人

• 過去にピラセタムに対して過敏症の既往歴がある方
• 重度の腎障害の方
• 脳出血が確認されているもしくは疑いのある方

併用禁忌薬

• 甲状腺ホルモン製剤(リオチロニン、レボチロキシン等)

ピラセタムの口コミ

（1）

• 

   男性 54

  2017-10-16

  半信半疑で飲み始めましたが、ここのところ頭もすっきりして集中力がましてきたように思います。薬が効き始めてきたのかな？