ベルソムラ(スボレキサント)について
- 本来の自然な眠りへと導いてくれる不眠症改善治療薬
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- ベンゾジアゼピン系とは異なるアプローチ方法をもった睡眠導入剤です
- 脳の興奮状態を穏やかにして自然な眠りを誘導してくれます
- 病院で良く処方されている不眠症治療薬のひとつです
ベルソムラ(スボレキサント)の有効成分
- スボレキサント
ベルソムラ(スボレキサント)の適応症
- 不眠症
ベルソムラ(スボレキサント)はこれまでの睡眠導入剤とは全く別のアプローチ方法で眠りへと誘ってくれる睡眠導入剤です。
脳内にはたらきかけて、覚醒状態を調整している神経に作用します。
古くからあるベンゾジアゼピン系とは異なり、身体が眠りにつくようシフトさせてくれるので、
ナチュラルな眠りに近い状態で入眠が期待できます。
自然な眠気を誘発しますので、熟眠感が得られやすく、翌朝の残眠感も比較的すくないのが特徴です。
ベルソムラ(スボレキサント)の特徴
ベルソムラ(スボレキサント)はアメリカ合衆国ニュージャージー州に本拠地を置くMerck & Co.社の日本法人MSD株式会社が製造、販売している不眠症治療薬です。
MSD株式会社は世界140か国に事業を展開しており、年間高は480億ドル、医薬品業界では世界第2の売り上げ規模を誇っています。 Merck & Co.社の日本法人であるMSD株式会社は東京都千代田区に本社をかまえており、全国に向けて事業を展開しています。 病院などで処方される治療薬でもMSD株式会社が製造している医薬品が処方されており、信頼性はかなり高いといっても過言ではないでしょう。
睡眠導入剤や不眠症治療薬の歴史は古く、1865年にバルビツール酸系薬剤が開発されてからさまざまな医薬品が登場してきました。 睡眠導入剤としてはベンゾジアゼピン系が有名ですが、筋弛緩作用や鎮静作用、記憶障害などの副作用が懸念されており、患者さんの状態によっては使用を見送る医師も最近では増えてきています。
ベルソムラは今までの不眠症治療薬とは全く違う作用機序を持っており、鎮静作用による睡眠導入ではなく、脳の覚醒状態を抑制することにより眠気を誘います。 そのため、入眠効果に加えて、熟睡効果や睡眠維持効果が期待できます。
副作用も少なく、耐性や離脱症状も少ないとされており、不眠症治療の新たな選択肢のひとつとして注目を浴びている医薬品です。 そのため、寝つきを良くしたいが副作用が耐性が心配な人や自然な眠りで熟眠感を得たい人にはおすすめです。
既存の睡眠導入剤に比べて副作用が少ないです。
睡眠剤といえばベンゾジアゼピン系が主流といわれており、不眠症に悩める患者さんのために数多くのベンゾジアゼピン系睡眠導入剤が開発されてきました。 その種類は多く、不眠症状に合わせて効き目の違う睡眠剤が複数存在しており、超短時間型ベンゾジアゼピン系薬剤はキレがよく未だに広く使用されています。
しかしながら、ベンゾジアゼピン系は長期使用によって薬の効き目が低下したり、常用するとなかなかやめられないといった懸念点がありました。 また、力が入りづらくなる筋弛緩作用や記憶障害などの副作用も存在し、特に高齢者には認知症のリスクがあるとして使いづらい薬剤であるといわれています。
ベルソムラ(スボレキサント)は特定の受容体にのみ作用する特徴をもっているため、睡眠に関連するGABA、ヒスタミン、ドパミンなどの他の部位には一切はたらきかけません。 そのため、ベンゾジアゼピン系によって起こりうる副作用を最低限にまで抑えられています。
中途覚醒や熟眠効果が期待できます。
不眠症状は寝つきが悪いだけではなく、夜中に何度も起きてしまう、眠りが浅いといった症状も含まれます。 既存の睡眠導入剤の場合ですと、こうした症状に対しては薬の効果時間を調整して対応しているケースが主流でしたが、それにより日中の傾眠などのリスクがありました。
ベルソムラ(スボレキサント)は、本来の自然なままの入眠を実現させてくれますので、寝つきがよくなるのはもちろんのこと、中途覚醒にも有効性が確認されています。
また、自然な眠気を強めてくれますので、自然と眠りが深くなり、ノンレム睡眠だけではなくレム睡眠も増加させてくれます。 睡眠全体の質が向上しますので、使用後に熟眠感を得やすくなるでしょう。
ベルソムラ(スボレキサント)の効果
- 効果・効能
- 不眠症
- 夜中にたびたび目が覚めてしまう人に
脳の覚醒状態や睡眠状態をコントロールしているオレキシン受容体にはたらきかけ、覚醒を促す神経物質との結びつきを抑制させ、睡眠を促してくれます。 脳は自然と睡眠状態へと移行しますので、強引な眠気ではなく、本来の自然なままの眠気を導き、熟眠感のある入眠をサポートしてくれます。
寝つきが悪い人にも効果が期待できますし、眠りが浅い、夜中に起きるといった症状に悩んでいる人に対しても改善効果が期待できます。
ベルソムラ(スボレキサント)の服用方法
- 1回の用量
- 1錠(スボレキサントとして20mg)
- 服用のタイミング
- 寝る直前
- 1日の服用回数
- 1回
- 服用する間隔
- 24時間
水かぬるま湯にて服用してください。 商品の効果によっては、眠気やふらつきを起こすおそれがありますので、寝る支度をすべて済ませてから使用してください。
錠剤を分割して使用する場合、カッターや包丁などを使用しても分割可能ですが、ピルカッターを使用すると錠剤をどこかへ弾き飛ばしてしまう、手をケガするなどのリスクを抑えられます。
服用時の注意
人によっては、お薬の効き目が翌朝まで残ってしまうケースがあります。 起床時の眠気やふらつき、転倒には十分ご注意ください。 注意力、判断力、思考力などを低下させてしまうおそれがあるため、服用後や早朝の車の運転、危険を伴う機械の操作は避けましょう。
食事の直後に服用してしまうと薬の効果を弱めてしまう可能性がありますので、寝る2時間以上前に飲食は済ませておいてください。 アルコールの摂取によって薬の効果に影響が出てしまうことがあります。 使用する際にはアルコールの摂取は避けておいてください。
他の睡眠導入剤を使用中の場合、薬の効果が通常よりも強くあらわれてしまうケースがあります。 普段から睡眠薬や精神安定剤などを使用されている人は購入前にかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。 それ以外の飲み薬を使用されている人も、飲み合わせに問題がないかお近くの医療機関で相談を受けておいた方が安心です。
ベルソムラ(スボレキサント)の有効成分について
本来の自然なままに近い入眠をサポートします。
ベルソムラ(スボレキサント)はオレキシン受容体に選択的かつ可逆的はたらきかけて、神経ペプチドであるオレキシンAやオレキシンBといった物質が受容体に結合するのを阻害します。
これらの神経ペプチドは脳の覚醒状態を維持するために機能しているため、オレキシンAおよびBがオレキシン受容体に結び付かなくなることで、脳は覚醒状態から睡眠状態へと移行し、睡眠を誘発させます。
ベルソムラ(スボレキサント)の副作用
- 主な副作用
- 疲労
- 嘔気
- 動悸
- 頭痛
- 傾眠
- めまい
- 悪夢
- 幻覚など
商品の効き目は人によって個人差がありますので、薬の影響が翌朝にまで及ぶことがあります。 転倒によってケガを負う可能性もありますので、起床後も残眠感がかんじられた際には1回の服用量を減らすなどおこなってください。
眠気、注意力、集中力、反射運動能力等の低下によって不慮の事故に巻き込まれてしまうかもしれません。 自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事しないよう十分注意してください。
- 稀な副作用
- 過敏症
- 呼吸抑制など
商品が身体に合わないと、発疹やかゆみなどの全身症状がみられることがあります。 使用後に発疹やかゆみ症状を感じた場合にはすぐに服用をやめて、近隣の医療機関に受診し、医師の診察を受けてください。
使用後に脈拍の一定数低下や呼吸抑制が起こるケースがあります。 起床後も眠気が止まらない、ぼーっとするなどの兆候が見られましたら、かかりつけの医師や薬剤師にすみやかに相談しましょう。
ベルソムラ(スボレキサント)の注意事項
- 慎重投与
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次の人は、服用に注意する必要があります。
- ナルコレプシー又はカタプレキシーのある人
- 高齢者の人
- 肝臓に重い障害を持つ人
- 呼吸器系に重い障害を持つ人
- 脳梗塞や脳卒中など脳の器質的な病気を経験したことがある人
- 日常的にアルコールを摂取する人
- 中枢神経に作用する薬(フェノチアジン誘導体、バルビツール誘導体など)を使用中の人
- CYP3A4を阻害する薬(ジルチアゼム、ベラパミル、フルコナゾールなど)を使用中の人
- CYP3A4を強く誘導する薬を使用中(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンなど)の人
- ジゴキシン製剤を使用中の人
- 服用してはいけない人
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次の人は、この薬を使用することはできません。
- 有効成分スボレキサントを含む薬剤を過去に使用して過敏症を起こしたことがある人
- 併用禁忌薬
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次の薬と合わせての使用は避けてください。
- イトラコナゾール
- ボサコナゾール
- ボリコナゾール
- クラリスロマイシン
- リトナビル
- ネルフィナビル
- ・直射日光を避けて室温で保管してください。
- 冷蔵庫に保管する必要はありませんが、高温多湿の場所には保管しないでください。
- ・小さなお子様の手の届かない所に保管してください。
- お子様が誤って服用することのないよう十分注意して保管してください。
参考サイト
このページの詳細は、下記サイトを参考にさせて頂いております。
薬ストアでは正確な情報提供を努めておりますが、情報の正確性および完全性を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。
- 【医薬品情報サイト】
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日本医薬情報センター
安全性および有効性を中心とした医薬品情報の提供を行う一般財団法人のサイトです。
医薬品に関する国内外の情報を迅速かつ公正に整理・分析し速やかに情報提供することによって、国民の健康や医療の向上に貢献しています。
サイト内には国内の医薬文献情報と医薬品添付文書情報がデータベースにまとめられており、添付文書や治験など各段階における医薬品情報が検索できます。 -
KEGG
日本医薬情報センター(JAPIC)から提供された医薬品の添付文書や、国内では販売されていないアメリカの医薬品の添付文書も確認できるサイトです。
薬の一般名や有効成分、会社名、JAPIC IDなど複数の項目から検索可能です。 - 【行政機関サイト】
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厚生労働省
生活の保障や経済発展のため、国民の健康や子育て、社会福祉、介護、雇用・労働、年金に関する政策を所管している国の行政機関のサイトです。
医療保険制度の制定も担い、海外医薬品の輸入に関する規則や検査も行っています。
医薬品等の通販・個人輸入について
医薬品等の個人輸入については、日本の薬機法(旧薬事法)により規制があります。
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- 医薬品等の個人輸入について詳しくはこちら
- 厚生労働省-医薬品等の個人輸入について